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「モノづくり」と「コトづくり」

 「モノづくり」は、大和言葉で生産や製造を意味しています。しかし、大和言葉である「モノづくり」は、1990年代後半から企業やマスメディアの間で急速に使われるようになった新しい言葉です。
 狭義では、単純作業の製造ではなく、職人などによる高度な製造に用いられ、広義では、日本人の技術力や精神性を反映させながら高性能・高品質な製品を造ることです。
 1999年に「ものづくり基盤技術支援振興基本法」が公布され、製造業を日本経済の基幹産業と位置付け、製造業の育成強化や熟練技能者の地位向上を目指しています。なお、「ものづくり基盤技術支援振興基本法」には製造業と伝統技術や歴史の関係については、明記していません。

 「コトづくり」は、常盤文克により最初に提唱されたと言われています。常盤は、「コトづくり」とは「夢やロマンのある旗印(目標や将来像)を明示し、その実現のためにみんなが奮い立ち、情熱をもって、力を合わせて働きたくなるような仕掛け、システム」としています。即ち、「コトづくり」とは、単に高性能・高品質な製品を作るの「モノづくり」ではなく、コンセプトやストーリーなどが付加価値がある製品、そのような付加価値が体験できる製品、また、伝統やブランドストーリーも含まれます。そして、経営マネジメントの視点からは付加価値のある製品を生み出すための夢や目標を設けることです。また、「コト」は、上質な利用体験である場合もあれば、伝統、ブランドストーリーである場合もあります。
 産業競争力懇談会(2012年度)の「コトづくりからのものづくりへ」の報告書では、コトづくりとは、以下のプロセスから構成されるとしています。
1)新規市場・新規顧客の予兆の把握を参考にしつつ、顧客がモノに投影するであろう意味(各種の欲求の達成・それによる行動様式の変化)、それに対する採用技術の意味(機能のポテンシャル、特徴と差別化要素)を徹底的に考える事により、開発コンセプトを提示し、
2)複数のステークホルダー(新規想定顧客、事業・開発パートナー)の関係を設計した上で、 3)ビジネスモデルやネットワーク等の金融・経営的視点、販売チャネルやブランド等の販売・営業的視点、製造プロセス、設計プロセス等のプロセスの視点、製品性能、システム、サービス等の製品・サービスの視点の複数の設計因子を視野に入れ、開発方針を決め、
4)「新規市場・新規顧客予兆把握」、「コンセプト創成」、「コト案の提案準備」、「コト案の提案」、 「事業承認」、「本格リリース準備」、「本格リリース」、「市場反応の学習」、「撤退・増強判断」、「利益回収」の各ステップでやるべき内容を事前設計し、実行計画を立て、状況変化も考慮し、柔軟に修正しつつ、実行する。
 そして、Apple 社のインターネット音楽配信事業やスマ ートフォン事業、 Amazonのもインターネット小売りの商取引システムなど、 コトづくりに長ける企業は、プラットフォームの構築とオープンであることによって、顧客の経験価値を最大化して、成長しているとしてます。。